見てきた感想を。
”人間・ボンド”への回帰作ということがそこかしこで言われてましたが、まさにその通りで見応えはあると思います。ロジャー・ムーアでは絶対出来ないボンド像です（笑）。
私は「ムーア世代」ですから（子供の頃にテレビで「車が潜水艦に化ける」シーンを見て００７シリーズを知った）、ユーモアと荒唐無稽な秘密兵器のボンドも嫌いではないですけど、しかしロジャー・ムーアは賛否が分かれますね。ムーンレイカーと黄金銃がイマイチというのは割と意見が一致するところですけど。
ま、前作のダイ・アナザー・デイはちょっと行き過ぎ（一目でばれる安いＣＧ全開も寒かった）の感もありましたから、新ボンド役登場に合わせて”人間・ボンド”への回帰を図るいい機会だったのでは。
そういや、以前も「００７は２度死ぬ」でちょっと外した→「女王陛下の００７」で現実回帰、「ムーンレイカー」で話が飛び過ぎ→「ユア・アイズ・オンリー」で現実回帰、ロジャー・ムーアはどうもオチャラケが過ぎたのでは？→演技派ティモシー・ダルトンでリアル路線、とことあるごとに軌道修正を図ってますし。
今回感じたことなどを箇条書きですが、以下に書いてみました。ネタバレを含みますので白字で書いてます。読みたい方はクリック＆ドラッグして読んでください。
・なぜか、映画の初めのＭＧＭのライオンが白黒でちょっと違和感
・続いて例の音楽が流れて銃口の向こうをボンドが歩くシーンで始まるかと思いきや、無いじゃん！
・あとで銃口のシーン持ってきたか、でもやっぱり最初があの音楽と銃口のほうがいいような
・いきなり敵をボコボコにするボンド。これじゃぁ人間に戻ったボンドじゃなくて、ただ単に若気の至りで暴力的なだけなんじゃね？とちょっと思った
・ダニエル・クレイグはちょっと悪役顔かな・・・・？ま、慣れれば。しかし筋骨隆々過ぎてスマートなイメージがあんまり無い
・オープニングのタイトルバックの映像に今回は女性のシルエット無し、初めて？
・オープニング、ちょっと漫画チック過ぎの感もあったが、悪い感じのする映像では無かった
・音楽はなかなか良かった
・ボンドガール（エヴァ・グリーン）はもっと良かった、個人的には歴代１位でもいいかも
・黒人との追いかけっこ、２人とも身体能力高すぎﾜﾛﾀ
・ＤＢ５とかマティーニのお約束が嬉しい
・マネーペニー出ないんかい！
・１つぐらい秘密兵器が欲しかったかな・・・・毒消しとＡＥＤだけかいな
・カジノのルールや用語を知ってるとスリリングかもしれないが、あんまり知らないとカジノのシーンが長すぎると感じるかも
・カジノの後の２人のデレデレシーン長すぎ
・裏切られる展開がなんとなく読めてしまった
・最後の最後に「ボンド、ジェームスボンド」。オレが新ボンドだぜ！と印象付けるのと、次回への期待を抱かせる両面で良かった。
なんだかんだいいましたが、総合的には過去２０作中ベスト５に入れてもいい出来だと思います。