うまのて雑記帳・うまのて的こころ

淡水小物釣りとB級グルメをメインにグダグダ書いたブログ


※更新停止に伴いコメント欄を停止したら過去のコメントまで読めなくなってしまいました。
たくさんのご意見ご感想ありがとうございました。

★風祭駅

 
昨日は箱根登山鉄道の箱根湯本までの区間で使用車両が小田急の車両に統一されてホームの高さや車両との隙間の問題が解決される話を書きましたが、どうしても解決できない問題がひとつ。それは風祭(かざまつり)駅での事。

ずっと昔、私が子供の頃は小田原と箱根湯本の間の各駅(箱根板橋・風祭・入生田)はホームの長さが箱根登山鉄道の車両分しか無い為に、4両編成の小田急車両が入線するとホームの長さが足りないという事態になっていました。
では、どうするのか。答えは”編成中の1両だけのドアを開ける”ということ。ホームが短くて1両だけドアが開きません、というのは横須賀線田浦駅などでお目にかかる光景ですが、1両しか開かないのです。小田原を発車すると車掌さんがアナウンスで「次は箱根板橋〜、箱根板橋です。箱根板橋駅ではホームが短い為、前から2両目の扉だけが開きます。箱根板橋駅ご利用の方は前から2両目の車両にお移り下さい」と伝えると、やおら乗務員室の扉を開けて車内を歩いて前から2両目の車両へ。列車が箱根板橋に着くと、何をするのか・・・・おもむろにドアの脇の非常コックに手をやるとコックを開けます。プシュ〜と空気の抜ける音がしてドアは手で開けられる状態になり、車掌さんがドアをでよっこいしょ、と開けてくれます。慣れた客だと車掌さんがコックを扱うと自分でドアを開けてさっさと降りていきます。私も子供の頃は面白がって自分で開けて降りました(ちなみにけっこう手応えあり。JRの115系みたいに簡単には開かないです)。客扱いが終わるとコックを元に戻してドア扱い完了、そして発車。
初めての人にはちょっと信じられないかも知れない光景です。風祭・入生田でも同じように編成中の特定の1両のドアを手で開け閉めしていました。
そんな光景も小田急の6両編成の車両の乗り入れ開始に合わせて箱根板橋と入生田のホームの長さの延長工事が行われたのでこの2駅では見ることが出来なくなりました。が、問題は風祭駅。この駅は国道と住宅に挟まれた狭い土地にあって、なおかつ駅舎寄りが道路の為にホームを延長するのは不可能。とりあえず列車の行き違いが出来る様にするだけで精一杯です。平成の今もこの風祭駅では箱根湯本寄りの車両1両のドアを相変わらず非常コックを開けて手で開け閉めしているのです。
列車が到着するとホームに待機した駅員が列車の外側のコックを開けて手でよっこいしょ、と開けています。こんな光景は全国でここだけでしょう。知らない人がドアの開かない車両に乗っていると、「あら、ドアが開かないわよ」なんて話していたり、ドアを手で開けてるのを見て「どうしたのかしら」なんて話していたりします。

車両の統一によってホームの高さと隙間の問題は解決しても、この風祭駅のホームの長さの問題だけはどうしようもないので、当分は手動ドアで乗降という風景が見られると思います。
 
にほんブログ村 鉄道ブログ 日本全国の鉄道へ
にほんブログ村