以下、http://www.sanspo.com/keiba/top/ke200710/ke2007101201.html
より引用。
＜引用＞
新規調教師免許申請者は１０６名、新規騎手免許申請者が１７名だった。騎手免許申請者のうち３名は競馬学校の生徒で、残りの１４名は外部からの申請であり、地方騎手などが多く含まれると見られる。なおこのうち、大井所属の内田博幸騎手（３７）も申請している。第一次試験の合格発表予定日は１１月１５日、最終合格発表予定日は来年の２月１４日。内田博は過去５年以内にＪＲＡで年間２０勝以上を２回以上マークしているため、一次試験は免除される。
＜/引用＞
と、いうことだそうです。
しかし、競馬学校の生徒の受験はたったの３名って・・・・・。最近は厳しく留年させる方針にしたんでしょうか。
もっとも最近は競馬学校を出ても、はっきり言って”出たというだけ”な乗り役がいますから、技術的に足りないと判断されれば留年というのは致し方無いでしょう。
それにしても競馬学校の生徒がたった３名という事は、地方のジョッキーの免許申請者が１４名もいるということになりますね（地方だけじゃないかもしれませんが）。
地方と中央では同じ１勝でも手元に入る金額がまさにケタ違いなわけですもんね。そりゃぁ中央のほうがいいですよね。命懸けて馬に乗ってるのに、地方競馬の騎手の収入って少なすぎと思いますもん。
ちょっとたとえ話でも。賞金等はこの記事を書いてる１０月１９日現在の話。
例えば、東海地区で収得賞金トップの東川公則騎手の収得賞金は約４７００万円（勝ち数は１２５）。騎手の取り分はその５％ですから手元に入るのは大体２３５万円くらいでしょうか。
兵庫だと収得賞金トップは田中学騎手で収得賞金は約１億２０００万（勝ち数は１８４）で、その５％だと６００万。
さて、中央の騎手だとどんなもんでしょうか。賞金トップは武豊騎手で、約２３億円（勝ち数１２３）ですから、その５％は・・・皆さん計算してください。
東海トップで１２５勝の東川騎手とほぼ同じ額の収得賞金の騎手を中央で探してみますと、約４４００万円で勝ち数２つの石神深一、やはり約４４００万で勝ち数わずかに１つの田村太雅。
う〜ん、田村太雅って誰？
石神？親父の石神富士雄の方は何となく覚えてますが・・・・。
このレベルの騎手と東川が賞金ほぼ同じって納得できねーな、やっぱり。
ちなみに、大井の天皇こと的場文男騎手は今年の賞金が約４億６千万、中央でこのくらい賞金があるのは１８勝の菊沢隆徳、２３勝の渡辺薫彦あたり。的場大先生が夜も明けきらぬ早朝から一生懸命一頭一頭稽古付けて、ほぼ毎日馬に乗りまくってやっと４億６千万なのに・・・・。
そりゃ誰だって腕に覚えがあれば中央を目指すって話ですよね、こりゃぁ。
しかし、このまま中央へ人材の流出が続くのは地方にとっては頭の痛い話でしょう。トップジョッキーがいなくなるというのはもちろん、那須の地方競馬の騎手養成所と各地方競馬場がまるで中央の騎手養成所のようになってしまいそうですし、騎手に関しては地方が２軍で中央が１軍のような図式になりつつあるような感じにも見えてきます。
結論を急ぐようで何なのですが、やっぱり騎手免許は中央・地方で一元化してしまったほうがいいのかなぁ。技術のある者は高額の賞金を得て、未熟者は修行に勤しむ、と。しかし、そうなると完全に地方が２軍で中央が１軍という色分けになってしまうのか・・・。それに”大井の的場”とか、”北海道のフユキ”とか、地方の味のひとつでもある「オラが村のスター」的な騎手の出現が無くなって、騎手を応援する楽しみもなんとなく少なくなってしまいそう。
恐らくは一元化されたらされたで、やっぱり今の中央のように未熟な若手は乗る機会すらあんまり与えられないという情況になってしまうのかなぁ。その一方で武豊や内田博幸には毎日毎日騎乗依頼が殺到するだろうな。
そういや、今のように中央で若手にチャンスが与えられなくなって来たのはいつ頃からでしょうか。ちょっと前まではそれなりに所属厩舎で仕事を任されていたような気がしますが。自厩舎の所属騎手の成長よりも、腕利きを乗せてとりあえず目先の１勝を取りに行くのに必死な厩舎が増えたからなんでしょうか。
それとも、競馬学校の教育では技術的に未熟なのにいきなり現場に出る若手が増えて、厩舎側から新人に対する不安感が増したから？
その為に技術的にキチっとした若手を現場に送り出すために厳しく留年させた結果が、今回の競馬学校生徒の受験は３人というのは解らない話ではありませんね。